月極駐車場は、月額使用料を支払うことで利用できる駐車場のこと。
契約期間は1~2年と定められているところがほとんどです。
しかし、事情があって、数か月の短期で契約したい場合も出てくると思います。
契約期間が1~2年と定められている月極駐車場を、短期で借りることはできるのでしょうか?
結論から言うと、月極駐車場は短期契約には応じてくれないことの方が多いです。
特に管理会社が大きい月極駐車場は、その傾向が強くなります。
事情によっては、条件付きで短期契約できる可能性もありますので、まずはダメ元でもオーナーや管理会社に相談してみましょう。
それでも見つからない場合は、駐車場のプロが月極駐車場を代わりに探して紹介してくれるサービスがあるので利用してみるのもいいでしょう。
- 月極駐車場を短期契約したい事情
- 月極駐車場のオーナーや管理会社が、短期契約に応じない理由
- 月極駐車場をプロが探してくれるサービス
- コインパーキングの予約サービス
月極駐車場を短期契約したい理由
月極駐車場を短期契約したい理由にはどういった場合があるのでしょうか。
個人の場合
- リフォーム工事、外構工事のために、自宅の駐車場が使えない
- 出産の里帰り中だけ使いたい
- 出張や旅行の間だけ使いたい
法人の場合
- 近隣で建築工事を行うため、職人の通勤用の車を置きたい
月極駐車場の短期契約が難しい理由
月極駐車場は、一般的に1~2年契約のため、短期契約は基本的にお断りという駐車場も多くあります。
なぜ、月極駐車場では、短期契約が敬遠されるのでしょうか。
このあと詳しくお話ししていきます。
法人の場合、事務作業がかなり大変になるから
法人の場合、近隣で建築工事を行うので、工事の間だけ短期で契約したいというケースが多いです。
工事を行う職人さんが通うために駐車場が必要になるというわけです。
コインパーキングを使えばいいのでは?と思いますが、
- いつも空いているとは限らない
- 複数台、停めたい
という理由から、できれば月極駐車場の方が良いという事情があります。
月極駐車場は、契約書の取り交わし、初期費用の振込が完了してからの利用開始となり、手続きに、1週間程度かかるのが一般的です。
建築工事のため、短期契約したいという場合は
「複数区画同時に契約したい!」
「2~3日後から利用したい!」
など、急ぎのケースもあり、その場合だと契約手続き、事務作業がかなり大変になります。
オーナーや管理会社からすると、煩雑な手続き作業をしたにもかかわらず、工事が終わればすぐに駐車場に空きが出てしまうので割に合わない!といった理由から、短期契約しないという事情があります。
個人の場合、車庫飛ばしの可能性があるから
特に「車庫証明」を必要とする短期契約申し込みの場合は、オーナーや管理会社が、
- 車庫証明を取るだけが目的の契約かもしれない
- 車庫飛ばしの可能性があるかもしれない
と警戒して断るというケースもあります。
車庫証明は、車を購入した時、引っ越しをした時に必要になるものです。
月極駐車場のオーナーや管理会社から「保管場所使用承諾書」をいただき、管轄する警察署で車庫証明を発行してもらいます。
上記のようなケースが車庫飛ばしといわれ、刑法第157条公正証書原本不実記載等の罪に該当する犯罪行為です。
なぜ「車庫飛ばし」をする人がいるのかというと
- 車庫証明を取得するためだけに自宅から2キロメートル以内の駐車場を一旦契約する
- 車庫証明取得後すぐに解約し、自宅から2キロメートル以上離れた安い駐車場を契約する
というように、駐車場代を節約するためというケースが多いです。
車庫証明が必要な契約では、最低6か月間は契約を続けないと、車庫飛ばしということになり、犯罪に加担してしまう可能性があります。
そして、一度車庫証明を登録した区画は、3か月間は、車庫証明の登録ができないと定められています。
何度も同じ月極駐車場で車庫証明を必要とする契約を行うと、オーナーや管理会社が警察から注意を受けることもあります。
そのため、車庫証明書が必要な契約の場合は、車庫飛ばしを防止するために
- 数か月分の月額使用料を初期費用として納める
- 数か月間の解約不可期間を設ける
など条件を付けているところも多いです。
オーナーや管理会社によって、短期契約の対応は様々ですが、車庫証明書が不要な場合には、相談することで、月極駐車場を借りられるケースもあります。
月極駐車場は途中解約すると違約金がかかる
短期契約ができないのなら、普通に契約して途中解約してしまえばいいのでは?と考えていませんか?
確かに、月極駐車場の契約には、「解約予告期間」というものが定められていて、1~2年契約の途中でも解約することはできます。
解約予告期間は、賃貸物件と同様、月極駐車場の場合も、1か月前に解約予告をするというのが基本となっています。
ただ、その際には違約金を請求されることがあります。
- 車庫証明を取得してから6か月以内の解約の場合
- 解約予告期間を守らなかった場合
先ほどもお話ししましたが、車庫証明を取得してから6か月以内の解約の場合は、車庫飛ばしとみなされてしまうからです。
解約予告期間を守らなかった場合は、違約金として月額使用料金1か月分を違約金として請求されることがあります。
これらは、契約書に必ず記載があるはずなので、確認しておきましょう。
初期費用(月額使用料金に3~4か月分)を支払っている上に、場合によっては保証金が返金されないこともあるので、金銭的な面でも途中解約はしない方が良いです。
月極駐車場・コインパーキングを短期契約する方法
短期契約できる月極駐車場を自分で探すのが大変という場合は、駐車場のプロに依頼すると良いかもしれません。
また、コインパーキングの事前予約や、駐車場シェアサービスも検討してみてください。
月極駐車場を契約したい場合・プロが代わりに探してくれるサービスを使う
駐車場を短期契約したいというニーズに応じ、短期契約をサポートしてくれるサービスが増えてきています。
駐車場のプロが
- 料金
- 地域
- 契約期間
などの条件に合わせて、利用可能な月極駐車場を、探して紹介してくれるというサービスです。
- CarParking(カーパーキング)
- 駐車場ネット…東京都内
上記のようなサイトがあります。
スペースに空きがあれば、月極であっても短期間契約、または、日割りで貸してくれることもあります。
短期契約なら月極駐車場よりコインパーキングの方がお得の場合も。
短期使用であれば、時間単位、日数単位で料金が設定されている「コインパーキング」を使うという方法もあります。
利用期間・利用時間にもよりますが、月極駐車場の契約では、初期費用(目安は月額使用料の3~4か月分)がかかることを考慮すると、コインパーキングの方が安く済む場合もあります。
ただ、コインパーキングにはデメリットもあります。
タイムズ駐車場では1カ月定期券を購入できる
1か月定期券を購入すると、指定の時間内・指定の駐車場に何度でも入出庫が可能です。
月極駐車場だと契約する時に、初期費用がかかってしまいますが、タイムズ駐車場で使える1カ月定期券にはそのような料金が発生しないので、安く済むことが多いです。
- 即日発行
- 事務手数料・保証金なし
- 利用できない場合がある
- 場内満車時
- 特殊日
- 急な貸切など
1か月定期券は、対象の時間貸駐車場に備え付けられた販売機で購入することができます。
販売は、毎月20日~翌月5日に翌月分を販売し、売り切れ次第終了となります。
事前予約駐車場サービス・シェアリングサービスで探す
車を停めたい場所と日時を指定して、検索・予約することができるサービスもあります。
最近は、自宅の駐車場や私有地などの空きスペースを駐車場として時間単位で貸し出す「駐車場シェアリングサービス」という副業も人気で、貸したい人と借りたい人をマッチングして、簡単に駐車スペースを借りることができます。
事前予約ができるので、満車で置けなかったという失敗を防ぐことが出来ます。
- アース・カー
- タイムズのB
- toppi!(トッピ)
- akippa(あきっぱ)
- Smart Parking
- 軒先パーキング
- トメレタ
月極駐車場は短期契約できる?困った時の便利なサービスを紹介!まとめ
月極駐車場は、長期で借りてくれる人の方がいいので、短期契約には応じてくれないことの方が多いですが、
- 数か月分の月額使用料を初期費用として納める
- 数か月間の解約不可期間を設ける
など、条件付きで短期契約に対応してくれるところもあります。
また、短期契約のニーズの多さから、最近は
- 駐車場のプロが条件に合わせて、利用可能な月極駐車場を、探して紹介してくれるサービス
- 事前予約駐車場サービス・シェアリングサービス
が増えているので、以前と比べると短期契約できる駐車場が探しやすくなっています。