賃貸住宅の契約時には、初期費用として「敷金」「礼金」を支払いますが、月極駐車場の場合には、初期費用は必要なのでしょうか?
必要ならどのくらいかかるのでしょうか?
慌てることがないよう、先に知っておきたいですよね。
結論から言うと、月極駐車場でも初期費用は必要です。
契約書を交わした後に、初期費用を支払うことで、駐車場を利用できるようになります。
初期費用とその内訳は、地域や駐車場のオーナーさんによって異なりますが、
一般的には3~4か月分の駐車料金が必要になるといわれています。
中には「保証金無料」「仲介手数料無料」という駐車場もありますが、思ったよりも多くかかるケースが多いので、あらかじめ確認してしっかりと用意しておきましょう。
- 月極駐車場の契約時に支払う初期費用の内訳
- 初期費用が高くなるケースとは?
- 忘れがちな車庫証明取得の費用にも注意!
月極駐車場の契約時に支払う初期費用の内訳
月極駐車場の契約も、賃貸住宅の契約同様、初期費用がかかります。
初期費用の内訳としては、以下のようなものがあります。
- 初月使用料(初月賃料)
- 保証金
- 仲介手数料
- 礼金
- 保証会社加入料
初月使用料は、いくらかかる?
初回使用料とは、賃貸物件でいう「前家賃」にあたります。
月はじめから契約開始の場合は、契約時に月額使用料1か月分を支払うのが一般的です。
ただ、
- 月極駐車場に管理会社がついている場合
- 支払方法が自動引き落としの場合
だと、2か月分の支払いを求められることもあります。
なぜかというと、管理会社側の都合で、自動引き落としの手続きに時間がかかり、最初の月の支払いに間に合わないことがあるためです。
月の途中から契約開始の場合は『初月の日割り使用料+翌月分使用料の合計』を支払うのが一般的です。
日割り使用料=駐車場使用料÷30日×使用日数
賃貸住宅の家賃には消費税はかからないのが普通ですが、月極駐車場の場合には、消費税がかかります。
心配な場合は、月額使用料が、内税なのか、外税なのか聞いておくと安心です。
保証金はいくらかかる?
月極駐車場でいう保証金とは、賃貸住宅でいう「敷金」のようなものです。
目安は、月額使用料の1か月分程度です。
- 月極駐車場の使用料の支払いが滞った場合
- 駐車場の一部を破損させてしまった場合
などに、この保証金から支払われます。
解約する時に、上記のようなトラブルがなければ、全額返金される仕組みです。
ただ、オーナーさんによっては
「〇か月以内に解約の場合は、保証金の返金はありません」というような条件がつくこともあります。
仲介手数料(契約手数料)はいくらかかる?
月極駐車場であっても、仲介手数料は必要となる場合がほとんどです。
不動産屋・管理会社などの紹介を受けて契約に至った場合に、発生するのが、仲介手数料です。
直接、オーナーさんと契約した場合は発生しません。
仲介手数料は、その駐車場を管理している不動産屋・管理会社に支払う費用で、目安は、最大で月額使用料の1か月分です。
仲介手数料は、法律上、月額使用料金の1か月分までしか請求できないことになっているので、これ以上請求されることはありません。
礼金はいくらかかる?
礼金とは、貸してくれたお礼・心付けとして月極駐車場のオーナーさんへ渡す謝礼のことです。
月極駐車場の場合は、礼金がないケースの方が多いです。
ただ、
- 立地が良い駐車場
- 人気が高く空きが出てもすぐにうまってしまう駐車場
- 月額使用料がその分安く抑えられている駐車場
など、礼金が必要になる月極駐車場もあります。
保証金とは違い、礼金は返金されることはありません。
礼金の目安としては、月額使用料の1~2か月分です。
月極駐車場の初期費用が高くなるケース
一般的には、今までお話ししてきた
- 初回使用料
- 保証金
- 仲介手数料
- 礼金
を考えておけば問題ありませんが、月極駐車場の種類や、オーナーさんによっては、思いもよらぬ初期費用がかかることもあります。
- 備品預かり保証金
- 保証会社加入料金
です。
備品預かり保証金とは?
- セキュリティがしっかりしている駐車場
- 鍵付き駐車場
- 立体駐車場
設備が整っているタイプの月極駐車場の場合、備品預かり保証金が必要になることがあります。
シャッターを開ける時に必要な「鍵」や「カード」「リモコン」などの保証金です。
紛失や破損などがなければ、解約時に返金されます。
おおよその相場は
- 鍵・・・3,000円程度
- カード・リモコン・・・10,000円~20,000円程度
です。
保証会社加入料金とは?
保証会社とは、駐車場契約をする上で連帯保証人の代わりになってくれる会社です。
分かりやすく言うと、万が一、駐車場の使用料金を滞納した時に、一時的に立て替えをしてくれる会社です。
稀ではありますが
- 使用料の滞納を防止する
- オーナーの収入を確保する
といった目的で、保証会社への加入を求められる月極駐車場もあります。
保証会社加入料金の目安は、月額使用料の1か月分です。
月極駐車場で車庫登録をする場合はさらに費用がプラスされる
車購入に伴い、月極駐車場で車庫登録をする場合、上記の初期費用のほかに
- 保管場所使用承諾書の手数料
- 車庫証明の手続き費用
がかかります。
保管場所使用承諾書の手数料
車の所有者には、車を適切な場所に保管する義務があり、それを証明してくれる書類が車庫証明です。
その車庫証明の手続きに必要になるのが「保管場所使用承諾書」です。
保管場所使用承諾書とは、
- 間違いなく駐車場契約していますよ
- 保管場所がきちんと確保されていますよ
ということを証明してくれる書類です。
「車庫証明を取得したい」旨を申し出ると、オーナーさんや管理会社から、必要事項を記入し捺印した保管場所使用承諾書をいただけるのですが、タダではありません。
しっかり手数料がかかります。
手数料の目安としては、2,000円~5,000円が一般的です。
車庫証明を取ることだけを目的にした契約を防止するために、手数料を高く設定しているケースもあります。
車庫証明の手続き費用
車庫証明の手続きは、車庫証明を取得する場所を管轄する警察署で申請します。
先ほど説明した「保管場所使用承諾書」以外に
- 自動車保管場所証明申請書…車庫証明の申請書類
- 保管場所標章交付申請書…車庫証明標章(ステッカー)交付のための申請書類
- 保管場所の所在図・配置図…保管場所の位置を記入
といった申請書類が必要です。
どこで入手できるのかというと…
- 警察署の交通課窓口へ直接取りに行く
- 各都道府県警のホームページからプリントアウトする
この2つの方法があり、書類自体は無料でもらえますが、車庫証明書の手続き費用がかかります。
手続き費用は、地域によって多少異なりますが、
- 申請手数料…2,000円~2,200円程度
- 納入通知書・標章代…500円~600円程度
という所が多いです。
手数料は、クレジットカードで支払うことができないので、あらかじめ自分の地域の手続き費用を確認し、現金を用意しておきましょう。
また、地域によっては現金ではなく、収入証紙を購入するところもあります。
車庫証明の手続きは、ディーラーや販売店に代行を依頼することができますが、代行手数料として、5,000円~15,000円程度の費用が必要となります。
費用を少しでも抑えたい場合は、自分で行うのがおすすめです。
月極駐車場の初期費用を抑えるには値切りも必要?
月極駐車場の初期費用は、
- 初月使用料(初月賃料)
- 保証金
- 仲介手数料
- 礼金
などがかかるとお話ししてきましたが、どれも月額使用料の1~2か月分支払うことがわかったと思います。
ということは、月額使用料金が安くなれば、初期費用も抑えることができますよね。
付近の月極駐車場の相場を調べたりして、値切り交渉も試してみましょう。
ただ、あまりしつこいと契約してもらえない可能性もあるので注意してください。
月極駐車場を契約する時に初期費用は必要?いくらかかる?まとめ
賃貸住宅の契約同様に、月極駐車場を契約する場合にも、さまざまな初期費用がかかります。
一般的には
- 初月使用料(初月賃料) ⇒ 月額使用料金1~2か月分
- 保証金 ⇒ 月額使用料金1か月分
- 仲介手数料 ⇒ 月額使用料金1か月分
を支払うことになっていますが、場合によってはそれ以上にかかるケースもあります。
セキュリティを重視した月極駐車場だと、備品預かり保証金が必要ですが、これは紛失など問題を起こさなければ、解約時に返金されます。
車を購入して車庫証明を取得する場合は、手数料もかかりますが、それ以上に車の納品日を計算して申請手続きをする必要があるため、お金だけでなく時間のやりくりも大変になるでしょう。
車庫証明については、別記事で詳しく解説していますので、そちらもぜひ参考にしてください。